【映画レビュー】くるみ割り人形と秘密の王国
ネタバレ無し
劇場に行ったら女性7割・カップル2割・家族連れ1割。男1人で見に行った自分の居場所がなかった。
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あらすじ
愛する母を亡くし、心を閉ざしたクララがクリスマス・イブの夜に迷い込んだのは、誰も知らない秘密の王国――“花の国”、“雪の国”、“お菓子の国”、“第4の国”からなる<4つの王国>だった。
プリンセスと呼ばれ戸惑うクララだが、やがて“第4の国”の反乱によって危機に瀕した王国の戦いに巻き込まれていく。
クララに向けられた「見た目に惑わされるな」という忠告その言葉が意味するものとは?
すべては、亡き母がこの目を奪うほどに美しい世界に隠した<真実>を探す、驚くべき冒険の始まりだった・・・・・
公式ホームページより引用
くるみ割り人形と秘密の王国|映画|ディズニー公式
監督
監督はスウェーデン出身の「ラッセ・ハルストム」
1970年代から活躍するベテラン監督。
代表作は「HACHI 約束の犬」「砂漠でサーモン・フィッシング」「僕のワンダフル・ライフ」など。
登場人物
クララ・シュタールバウム(マッケンジー・フォイ)
主人公。秘密の王国に迷い込んだ少女。
シュガー・プラム(キーラ・ナイトレイ)
お菓子の国の統治者
キャプテン・フィリップ(ジェイデン・フォウォラ=ナイト)
くるみ割り人形
マザー・ジンジャー(ヘレン・ミレン)
第4の国の統治者。
ドロッセルマイヤー(モーガン・フリーマン)
クララの名付け親。
感想
感想周囲の評判があまりにも悪かったので天邪鬼な心から見てみた作品。中身がない、ストーリーが薄っぺら、伏線が何もない、という酷い前評判だったがその通りだった。
特にシーンのつなぎ方が雑で「トイレに行っていたら展開が分からなくなっていたレベル」の唐突な場面転換が多すぎて頭が混乱する。泥酔した時の夢みたいな脈絡のなさで展開していくのでストーリーが薄っぺらくなかったら理解するのが困難。
しかし、映像は美しく流石ディズニーという感じだった。おとぎ話をそのまま映像化したようなファンタジー感があった。CGは全てが作り物のようだったんだけれど、人形が動いているような感覚があってむしろそのような質感がマッチしていた。
時折挟まれるバレエのシーンは圧巻だった。ミスティ・コープランドなどの有名バレエダンサーのダンスは息をするのも忘れるほど見入ってしまった。
主演のマッケンジー・フォイはディズニープリンセス並みに可愛かった。
シーンの転換が雑すぎる
この作品の問題点は色々あるのだけれど、最も深刻な問題は「シーンの転換が雑すぎる」ことだ。
秘密の王国に迷い込むシーンが余りにも唐突に始まったり、何かトラブルが起こったら次の瞬間には解決していたりと場面転換と間の取り方が雑すぎる。
泥酔した時に見る夢みたいな脈絡の無さで話が進んでいくので、集中してみると気分が悪くなってくる。
これでストーリーが複雑だったら理解が困難になるので、薄っぺらいストーリーはむしろ正解だったのかとすら思う。
映像はとても美しかった
酷すぎるストーリーの反面、映像美は凄まじかった。
本当におとぎの国に迷い込んだかのようなCGや衣装は流石ディズニーといった感じのクオリティ。
CGはあえて作り物っぽく処理されているのか、等身大のブリキの人形は気味の悪さが際立っていて、ネズミはぬいぐるみのようで可愛らしかった。
マザー・ジンジャーの手下のピエロ集団はスリップノットみたいなグロテスクさが素晴らしかった。
特に美しかったのが、時折挿入されるバレエのシーンだ。
ミスティ・コープランドを起用したバレエシーンの美しさに息をするのも忘れるくらい見入ってしまった。
バレエを見るためだけにこの映画を観てもいいくらいだと思う。
また、主演のマッケンジー・フォイはめちゃくちゃ可愛かった。
実写のディズニー映画の中では圧倒的ナンバーワンのディズニープリンセスだった。
ストーリーの酷さは前評判通りだったが、映像美が予想以上だったので個人的にはそんなに悪い映画ではないと思った。